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江戸堀コダマビルについて
江戸堀コダマビルは、1935(昭和10)年に児玉竹次郎の本宅として建てられた、鉄筋コンクリート造の近代建築です。1982(昭和57)年に社団法人日本建築学会より「明治、大正、昭和の保存すべき貴重な建築物」として取り上げられ、『日本近代建築総覧』に掲載されました。また2007(平成19)年6月には、国登録有形文化財に登録されました。ビルを設計・施工した岡本工務店は、ウイリアム・メレル・ヴォーリズの作品を数多く手がけていたことから、外観にはヴォーリズが得意としたスパニッシュ様式の影響が見て取れます。しかし一方では青海波や肘木といった日本建築のモチーフも見られ、和洋折衷のユニークなデザインとなっています。内部の間取りは伝統的な和風のそれで、間口が狭く奥に長い鰻の寝床状の敷地に、襖で仕切られた続き間の和室が並んでいました。現在は残っていませんが、道路に面した塀と門も和風の伝統的なものでした。1978(昭和53)年の全面改修工事の後、テナントビルとして再生、その後逐次現在の姿へと整えられて今日にいたっています。
ビル正面オープンテラスのガラス屋根はイタリアミラノのデザイナー、クラウディオ・サロッキの作品
左側の窓まわりには、青海波のパターンや日本建築の肘木など、和風のデザインが見られる
大正11年建築の旧日本火災ビルの柱頭を移設した。モニュメントと大久保英治作の新旧両オブジェ
概要
所在地 大阪市西区江戸堀1-10-26
建築年 1935(昭和10)年
構 造 鉄筋コンクリート造
規 模 地上3階一部4階、地下1階
設 計 岡本工務店(山中茂一)
施 工 岡本工務店
フロアガイド
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4F 建築工房 匠楽舎
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